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健康の為の豆知識 |

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『PEG(ペグ)』を在宅医療の手助けに (京都新聞より) |
誰もが加齢とともに嚥下(飲み込むこと)に必要な筋力が衰えてきます。また、食物を口に入れてから飲み込みの反射が起こるまでの時間もゆっくりとなります。これがひどくなると嚥下障害から誤嚥を引き起こすことになります。 嚥下障害の方はそのひとのペースで、一口量を少なくしてゆっくりと食べる必要があります。食物の形態にもとろみをつけるなどの工夫が必要です。 時間をかけて工夫をしてとなると1時間以上も食事についやすことになり、介護者も疲れ、お年寄りも疲れてしまい、くすりが飲めなかったり、食事量が不十分になり少しずつ衰弱していきます。誤嚥性肺炎になると入退院を繰り返すことになります。 このような方の栄養補給に、『PEG(ペグ):(Percutaneous(経皮) Endoscopic(内視鏡的) Gastrostomy(胃ろう造設術)』を用いる方法があります。 『PEG』は入院にて局所麻酔での胃カメラを使った15分程度の手術です。完全に『PEG』が使えるまでには、約1週間かかります。この間に患者さんと家族に取扱い方法を説明します。在宅医療が見直される中で、『PEG』は点滴より通常の食事に近い方法で、点滴のように毎回針を刺される痛みはありません。経鼻胃管(鼻からのどを通って胃までチューブを入れる方法)に比べて、吐いたりむせたりしにくくなり、患者さんの鼻やのどの不快感がありません。また、チューブを抜く危険が減ります。『PEG』の管理も決して難しいものではありません。老老介護の方もご自宅で行えるようになってきています。ショートステイ・デイケア・訪問入浴などについても、『PEG』患者さんを受け入れる施設も増えてきています。 栄養は人間にとって最低限度必要なものです。『PEG』はその手助けのひとつであり、『PEG』を併用して口からのみでの栄養不足を補い、患者さんと家族の生活をより快適にすることができます。最近食事に時間がかかるようになってきた。食事中にむせることが多くなってきたと思われる方は、食事の取り方の工夫を行うとともに、早い段階から『PEG』の適応について主治医と十分相談しておくことが大切です。
医療法人 西山医院 西山順博 |
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